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ホンジュラス選挙=ラ米諸国を逆撫で=米国は新大統領を承認

ニッケイ新聞 2009年12月2日付け

 米主導のホンジュラス大統領選挙で過半数を得票したポルフィリオ・ローボ氏は12月1日、ルーラ大統領が同国の選挙結果を承認するよう要請したと12月2日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。
 ガルシア大統領顧問は「八百長選挙を合法化したいなら、それなりの挨拶をせよ」と声明を発表した。それで同氏が、ベネズエラのチャヴェス大統領に向けて挨拶した。「余計なお節介をするな」というのだ。
 セラヤの処遇について質問されると同氏は「セラヤは過去の出来事で、過ぎ去ったこと。私はホンジュラスの将来にのみ関心を抱いている」と答えた。同国は、米国を始めとする外交関係を重視すると言明した。
 「全ての関係諸国に平等で誠実な同盟関係を求めるが、地政学的な主従関係は排除する。特にルーラ大統領には、ヨリを戻してもらうよう強くお願いする」という。
 米政府は、正式に選挙結果を承認。ホンジュラス議会は2日、セラヤ大統領の一時復権と新政権の設立を審議する。
 OAS(米州機構)のヴァレンスエラ事務局次長は「選挙が民主化と憲政政治の第1歩となり、最後の1歩にならないよう願う」と述べた。
 しかし、米政府の態度は、八百長選挙と見なすブラジルを含めてラテン・アメリカ諸国の神経を逆撫でした。60%開票の段階で、ローボ氏は53%を得票。エルヴィン・サントス氏は36%に留まった。
 投票率は61%と、選挙裁判所が発表。セラヤ大統領は選挙をボイコットしたため投票率が40%に留まり、選挙は無効だとしている。61%も40%も、何を根拠にしているのか分らないと国際監視団はいう。