ニッケイ新聞 2009年12月4日付け
サンパウロ市リベルダーデ区の旧カンポス・サーレス校を『マナブ・マベ日伯近代美術館』として改修する事業を進める画家・故間部学氏のよし乃未亡人に1日、サンパウロ州マウア市在住の陶芸家、小島康一さんと將豊さんが陶板を寄贈した。
これは10月4日、ジルベルト・カサビサンパウロ市長によって同市より2年間で400万レアルの資金提供が約束された調印式の際、サインされたもの。同校の土を練って作った粘土板が、小島さんの営む小島製陶所の窯でこのほど焼かれた。
さらに額縁は、故間部学氏の弟悟さんが、火事で焼けてしまった同校の焦げた柱を使って制作した。縦幅45センチメートル、横幅55センチメートルほどの作品に仕上がっている。
康一さんは、「生前に間部学さんには随分お世話になった」と感謝を示し、將豊さんは、「思ったよりも綺麗にできてよかった。よし乃さんをはじめ、皆さんに喜んでもらえて嬉しい」と笑みを浮かべた。
なお、同陶板は同事業が完成後に館内に展示される予定。カサビ市長、よし乃さんをはじめとする間部一家、同支援の提案者である野村アウレリオ前市議、大部一秋在聖総領事、カルロス・アウグスト・カリウサンパウロ市文化局長、飯星ワルテル、ウィリアム・ウー両下議らのサインが刻まれている。