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電子機器業界=2009年が底打ち=来年は売上折り返し点か

ニッケイ新聞 2009年12月5日付け

 電子機器協会(Abinee)は3日、2010年の売上予想を2009年度の11%増と見積もったと発表したことを4日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
 2009年の売上見込み1122億レアルに対し、2010年は1234億レアルと見ている。同協会が期待するのは岩塩層下油田の開発。政府は同開発に、1750億レアルを投下する計画だ。
 そのうち10%の175億レアルは、電子機器の購入に向けられ、5年間にわたって業界を潤す。電子機器で最も有望なのは、通信機器で21%増の成長だ。
 反面、売上が落ち込んでいるのは携帯電話で、国内では6%減、輸出では32%減だ。生産だけ見るなら、15%減であった。
 生活家電に対するIPI(工業税)減税による影響は、殆どなかった。他に農村電化計画や簡易住宅建設の影響も少ない。
 電子機器の輸出は2009年、98億ドルから72億ドルに減少。輸入も32億ドルから24億ドルへ減少。2010年の輸出見通しは横ばい。
 同業界での雇用は、16万1900人から16万人に減った。2010年の雇用見通しは、16万3000人で2%増。経営者は、雇用創出に慎重だ。