ニッケイ新聞 2009年12月5日付け
【東京支社=藤崎康夫支社長】JICA横浜・海外資料館で開催中(10月16日から12月20日)の企画展「海を渡った花嫁物語―夢と希望を胸に時代を先駆けた勇気ある花嫁たち」に4日午前10時過ぎ、皇后陛下がご来館された。
本企画展は、海外移住資料館の学術研究プロジェクトとして、同館学術委員会(津田孰大学学長飯野政子委員長)の島田法子氏(日本女子大教授)をリーダーとする学術グループの研究を一般公開した。
2年間にわたる研究成果と研究過程で収集した資料、写真、証言映像、同資料館所蔵の関連資料などを加えて展示されたもので、女性の角度から見るもう一つの移住史である。
「アメリカへ渡った写真花嫁」、「ブラジルの花嫁移民」、「アメリカ本土に渡った戦争花嫁」、「ハワイに渡った戦争花嫁(軍人花嫁)の4ブロックに分けられている。
「ブラジルの花嫁移民」は、「国際女子研修センター出身の花嫁」と「コチア青年への花嫁移民」に分けての展示で内容もわかりやすく解説されていた。
学芸員の説明に皇后陛下は、うなずきながらご覧になっておられた。 共同通信によれば、戦前、ハワイに移住した女性がサトウキビ畑で着ていた作業着の展示の前で、「激しい労働だったのでしょうね」と当時の労苦を思い遣られたという。