ニッケイ新聞 2009年12月8日付け
Cepea(経済先端技術センター)は6日、レアル通貨の過当評価が工業ばかりでなく、農業にも影響が出始めたと発表したことを7日付けエスタード紙が報じた。
レアル換算の農産物価格は6月から9月までに、ドル安のため14・5%減少した。これは、金融危機克服による最近のコモディティ相場の値上がりを相殺した。
ブロイラー輸出は対ドル、1・71レアルが採算基点という。これが1・60レアルになったら、貿易収支で頼りにされる農業部門にも異変が起きると予想される。
農業は為替危機の影響が工業より少ないものの、利益が昨年同期比で24%減は厳しい。危機前は、食糧バブルの観があった。為替の侵攻が効き始めたのは、第3四半期からであった。
農業生産者の収入低減を機に、商社や組合は植付け増反の投資を控えている。牛肉市場ではレアル通貨だけが狙い打ちされていることで、アルゼンチンなどのライバルに市場を奪われている。