ニッケイ新聞 2009年12月10日付け
【リオデジャネイロ共同】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは8日、リオ・デ・ジャネイロ州とサンパウロ州の警察が2003年以降、犯罪容疑者1万1千人以上を「法を無視して」殺害したとする報告書を発表した。
ブラジルでは14年にW杯サッカー、16年に夏季五輪が開催されるが、治安問題の解決が課題になっている。同団体は「法を無視した容疑者殺害は暴力犯罪への解決策ではない」と批判。
AP通信によると、警察側は報告書を検討するまでコメントしないとしている。
報告書によると、こうした殺害は、容疑者の抵抗が原因として事件処理されているが、まるで警察官が犯罪の現場で容疑者を「処刑」したかのように、至近距離で撃たれているケースが多く見つかったという。