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日本祭=来年は「伝統芸能の継承」=県連=奈良遷都1300年にちなみ=臨時総会で新定款を承認

ニッケイ新聞 2009年11月28日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)の11月度代表者会議が26日午後、文協ビルで開かれ、来年の第13回フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り)のテーマを「伝統芸能の継承~Artes das Provincias」とすることが発表された。実行委員会では来週からスポンサーの訪問を本格化させる考えだ。また当日は会議に先立って定款改正の臨時総会が開かれ、賛成多数で新定款を承認した。
 第13回日本祭り(坂本アウグスト実行委員長)のテーマは、来年奈良県で平城遷都1300年を祝うことにちなんで決められたもの。各県の伝統芸能・文化の紹介に重点を置く考えだ。
 坂本実行委員長(栃木県人会長)はさらに、スポンサー訪問を例年より早め、来週から開始して今年中に終わらせる考えを示した。
 坂本委員長とともにスポンサー訪問を行う与儀昭雄会長も、「今年より立派なフェスティバルにしたい」と述べるとともに、これまで訪れていない企業も回りたいとして各県人会代表に協力を求めた。
 与儀会長は今年のフェスティバル収支にも触れ、一部未収金はあるものの、約34万レアルの黒字がほぼ確実であると発表した。
 会議ではこのほか、新潟県人会の柿嶋昭三会長が9月に母県で行われた「トキめき新潟国体」、10月に海外日系人大会に参加したことを報告。今月創立55周年式典を行った和歌山県人会の木原好規会長からは、各県人会の協力に感謝の意が述べられた。
 次回代表者会議は12月17日に栃木県人会館で開かれ、会議後忘年会が催される。
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 代表者会議に先立ち、午後3時半(第二次召集)から定款改正の臨時総会が開かれた。
 県連の定款改正は08年の与儀執行部選出の以前から検討されていたもの。現執行部の選出後、4月に園田昭憲副会長(鹿児島県人会長)を委員長とする委員会を立ち上げた。
 同年5月に委員・オブザーバーが決定。7月から勉強会等を開催し、定款の改正案、邦訳の不備の修正などを検討してきた。委員会ではオリジナルと邦訳の新定款を今年9月度の代表者会議(10月1日)で会員に配布、意見等を今月21日まで受け付けていた。
 主な改正点としては、会の目的にスポーツを加え、親睦活動と明記。
 また、会員の規定を見直し、これまで顧問にも認められていた投票権は県人会等からなる正規会員が持つとした。
 そのほか、これまで14人だったシャッパ(候補者連記名簿)の人数を12人に変更。また、執行部役員の県人会長が任期中に交代した場合、県連の定期総会の月末まで役員を務めることができるとしている。
 総会では坂和三郎・東京都友会長が議長を務め、園田委員長が改正案作成にいたる経緯を説明した。
 出席者からは改正後の定款案を検討する時間がほしいとの意見が出たが、園田委員長から、当時配布した改正案と同じものを9月代表者会議で配布していること、21日まで意見を受け付けたことを説明。賛否の記入式で採決が行われ、結果、賛成29、反対2、白票3で改正定款が承認された。
 園田委員長によれば、新定款は今後弁護士のチェックを受け、あわせて邦訳の修正を行う予定という。議決後、同委員長は「多少なりとも時代に沿った内容になったのでは。ようやく肩の荷が下りた」と安堵した様子を見せた。