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八千代工業=不況乗り越えブラジルに進出=リメイラ市で工場定礎式=本社から加藤社長も出席

ニッケイ新聞 2009年11月20日付け

 「ヤチヨ・ド・ブラジル」(亀井定男代表)は樹脂製燃料タンクの製造を目的にした工場をサンパウロ州リメイラ市に建設するにあたり、18日、同市で定礎式を行った。式には、日本から加藤正彰・八千代工業社長をはじめ、工事の施工を行う戸田建設の林恒清社長、在聖総領事館から小林雅彦首席領事、ホンダ・アウトモーベイス・ド・ブラジル社の峯川尚社長、リメイラ市のシルビオ・フェリックス市長など、招待者も含め約80人が出席。地元メディアも多数訪れ、関心の高さを窺わせた。当日は好天にも恵まれ、記念すべき一日となった。

 同社は、八千代工業(本社・埼玉県狭山市)と南米ホンダが共同出資し、設立された。
 新工場では、主にシビックに使用する樹脂製6層タンクを生産、2011年11月に操業を開始する。35人を雇用し、年間25万台の製造を目指す。
 加藤社長は挨拶の中で「南米への第一歩を踏み出せることは大変な喜び。環境保全や安全には充分配慮し、地域社会に貢献していきたい」と述べた。
 戸田建設の林社長は、「高品質の建物を無災害で完成させたい」と話した。
 続いて、神父が聖水を振りかけ、同土地が清められ、関係者の署名が入った設計図やリメイラ市やサンパウロ市の新聞、現行通貨などを入れたタイムカプセルが埋められた。
 ブラジル八千代部品生産販売会社の池尻ロベルト社長が乾杯の音頭を取り、式典を祝福した。
 フェリックス市長は、「同工場が出来たことは我が市の誇り。大きな成功を呼び込みたい」と喜んだ。
 市内のホテルに会場を移した祝賀パーティーで亀井代表は、「問題、不安もあるが、新しい事業を始めることは個人的にも嬉しい。これから従業員に教育、訓練をきちんと教え、増産時にも対応できる体制を整えたい」と決意を新たにしていた。