ニッケイ新聞 2009年11月20日付け
常夏のリオのメトロは冷房が効いている。15センタボ上乗せされるが、エアコンバスも市内を走っている。
さて、三寒四温どころか、七寒八温を経て、夏到来となったサンパウロでも、クーラーをつける時期だが、我が編集部の頼りは扇風機だ。
先日、一台が修理不能の状態に陥ったのに加え、勇ましく唸っていた大型扇風機が倒れ、網があるにも関わらず、プロペラが見事に砕け散った。
その音で冷や汗をかいたのは儲けものだったが、残りわずかの貴重なゼロ戦を失った戦争末期の整備兵の気分だった。
今流行りの環境保護。新陳代謝も活発になり、体にもいいことは間違いない。
買えばいい―それはそうだろう。だが、心頭滅却しながら、記事を書き、「これぞ究極の旨い飲み方」と自嘲気味にビールを呷る日々が続きそうだ。 (剛)