ニッケイ新聞 2009年11月18日付け
本紙PDF版について、方々から問い合わせやおほめの言葉を頂き、これは今後のあり方の一つだとの意を強くしている。もちろんインターネット環境のある人のみという意味で限定されたサービスであり、パソコンを使わない読者にはまことに申し訳ない▼弊紙としては、特に地方在住の読者のことを考え、全伯どこからでもその日のうち読めるという点を重視してこのシステムを開発した。北はアマパー、アマゾニア、パラー、アクレから、南は南大河州、サンタカタリーナの読者まで、サンパウロ市と同様に読んでもらいたいと思えばこその手間であり投資だ▼これを使えば、紙面と同じものをパソコンで読むことができる。しかも自分のパソコンに保存すれば、いつでも読めるし、印刷も可能だ。PDFというのは画像ファイルの一種なので、切り取ることもできるし、コピーしてEメールで人に送ることもできる▼昨年末からの世界同時不況の中、購読者や広告の減少という経営環境激変は尋常ではない。新たな投資は限られており、できることはそう多くない。その中で、読者にとってもっと便利にならないか、もっと紙面を良くできないか、まだまだ「改革」の最中だ▼フォーリャ紙、エスタード紙、ベージャ誌など大手ブラジルマスコミでもPDF版に関してはまだ試みている状態。なぜか日本の大手新聞社はあまりこのやり方を採用しておらず、世界の邦字紙においても数少ない取り組みといえる▼弊紙ホームページにアクセスしてもらえば、PDF専用サイトへすぐに行けるようにリンクも貼る。12月15日まで無料公開中なので、関心のある方はどうぞ。 (深)