ニッケイ新聞 2009年11月14日付け
サンパウロ市南部にあるファベーラ・モンチアズール(Rua Vitalina Grassman, 290 – Jd. Monte Azul)で29日正午から、「日本祭り」が行われる。日本のNGO団体CRIなどを通じて短・長期で来伯、モンチアズールで働く職員の家に下宿して国際協力の分野で奮闘する日本人ボランティアが主催する。
いまや毎年恒例のように行われるようになったモンチアズールの「日本祭り」。1988年に同地でボランティアをしていた日本人によって自主的に企画・開催され、その意志が引き継がれてきた。知る人ぞ知るこの祭りは、今回で19回目を迎える。
案内に来社した下向井稔史さん(22、兵庫)は、「日本人としてやはり日本文化を伝えたいし、僕たちがファベーラの内と外の掛け橋にもなれたらいい」と祭りへの思いを語る。
モンチアズールの住民は約3千人。30年前からモンチアズールコミュニティー協会が教育、医療活動等をはじめ、現在は診療所や保育園、木工所、パン屋が設立されて住民の生活向上が進む。
下向井さんは、「『今年は日本祭りやらないのか?』って住民から声がかけられることもある」といい、毎週のように同協会が主催するイベントの中でも人気なようだ。
「偏見がある人、近づきがたいと思っている人が大半だと思うけど、一度、目で彼らの生活を見て欲しい。僕等の活動を知ってもらいたい」と参加を呼びかけた。
日本祭りは正午から午後6時まで。午前9時から11時半までファベーラ内美化活動を行う。祭りでは太鼓、盆踊りなどの演舞、ヤキソバなどの日本食の販売、日本の遊び・アートワークショップなどを予定。
なお食材、寄付金、プログラムへの出演参加も呼びかけている。問合せは福井さん(11・6310・6157/メールfestadojapao2009@yahoo.co.jp)。