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東西南北

ニッケイ新聞 2009年11月7日付け

 サンパウロ市南部のスーパー店主が5日、賞味期限切れの食品などを置いていたとして逮捕された。賞味期限記載の無い肉や魚、製造日改ざんの上、髪の毛も入っていたチーズ、規制外の包装などの他、パン粉(ファリーニャ・デ・ロスカ)用パンにはカビが生えていたとも。前日も、賞味期限切れの肉や加工品の包装を取り替えて市役所や病院に納入していた業者摘発など、食の安全を脅かすような報道が続いている。一事が万事ではない筈だが、自分を消費者の立場に置いていたら出来る?
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 最近、インターネットやテレビを賑わしているのは、10月22日に大サンパウロ市圏サンベルナルド・ド・カンポの大学で起きた女子学生虐待事件。ピンクの超ミニワンピース着用の学生が、悪口雑言を浴び、髪の毛を掴んで引き摺り回されんばかりのところで到着した警官に守られて帰宅後、授業にも出ていないというもの。個人の自由も尊重されてしかるべき大学での事件だけに、学生の安全確保などの問題だけでなく、誰のモラルを問うべきかなど、状況は複雑。半数以上の若者がリミットを知らぬといわれるブラジル社会でもあるが、公立の中、高校での校内暴力増加とも無縁ではない?
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 自動車燃料としてガソリン以上の販売を誇るエタノールの値上がり傾向が続いている。雨による収量減少と国際市場での砂糖不足によるもので、9月までは5州だったガソリンの方が割安という州も10州に。フレックス車増加もうなずける。
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 リオでは5日に40度を超すなど、春とは思えぬ猛暑のブラジル。移民としてきた頃はクーラーや扇風機など考えられなかったとの声は、温暖化の影響か、それとも文化や経済力向上の証しか。