ニッケイ新聞 2009年10月29日付け
金融危機で経営不振に陥ったエタノール業界に仏系ルイス・ドレヒューズLDCが参入し、国内大手のサンテリーザ・ヴァーレと合弁、LDC―SEVとして発足したことを28日付けエスタード紙が報じた。
サンテリーザは、ビアジ家とジュンケイラ・フランコ家が、70年にわたって経営してきた同族会社であった。同社は精製所13カ所を有し、年間4000万トンのサトウキビを処理していた。
LDC―SEVは、Cosanに次ぐ世界第2位のエタノール企業で株式評価は80億レアルとされる。LDCは、同社の株60%を所有する。サンテリーザは18%、残りは投資銀行と新出資者が保有する。
これでブラジルのエタノール生産は、20%を外資系が握ることになった。ルーラ大統領が2007年、「エタノール生産者は、ブラジルの英雄であり世界の英雄である」といった言葉は、過去の語り草となった。