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フィナンシャル・タイムス=金で身を持ち崩す=借金国が通貨高に泣く

ニッケイ新聞 2009年10月23日付け

 【既報関連】英誌フィナンシャル・タイムスは21日、「ブラジルのレアル高は、成功が仇になった。かつては通貨の暴落と債務不払い宣言までした慢性借金国が、今度は通貨高に泣く」と報道したことを22日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
 ブラジルの為替事情は、益々悪化している。通貨高はブラジルに2つの結果をもたらした。1つはオランダ病の受け皿となったこと。コモディティ大国となり、消化仕切れないドルの洪水に悩まされている。2つ目は、事実がブラジル政府の考えている通りなら、政府は何もできない。
 ブラジルの工業には、レアル高騰に見合う生産力も技術もない。もしも実態を表さないレアル高だというならば、外資が入らないように、入り口を閉めるよりも、生産性を上げること。
 国民は、豊かさの実感を伴わない中流意識を感じている。それは大統領選挙年の清涼剤という。外資課税は、政策金利の引き上げに口実を与える。外資を入らせないようにする一方、出させないようにも奔走するのは、ブラジルが少し成長したことを意味するらしいと同誌が評価。

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