ニッケイ新聞 2009年9月29日付け
「ブラボー」と声が響くのは文協主催の第38回国際民族舞踊祭。様々なコムニダーデが一堂に会するが、特にヨーロッパ系の参加が盛んだ。
クリチーバでの留学経験を持つ記者は、かつてのホームステイ先を懐かしく思い出した。ドイツ移民一世のお父さんとスペイン系二世のお母さんと暮らし、ドイツ料理を学んだりした。
留学した先で現地国民でなく、移民家族にお世話になることを最初は妙だと感じた。だがよく考えてみれば、人種が入り混じったブラジルでは移民も立派な現地国民であり、当地ならではの経験だったといえる。
同舞踊祭の手の込んだステージを見ていると、各コムニダーデが文化を大切にしているのが良く分かる。独自の応援団にも圧倒された。日系社会が同祭を主催し、「民族間の調和」に協力しているのは実に意義深いことだと思った。 (裕)