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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年9月22日付け

 意外に海外の邦人社会には方言が残っていない――そんな調査結果が出るかもしれない。約半年間の滞伯中、岡山大学大学院の中東靖恵准教授は海外の広島県人を対象にしたアクセントの継承と変容を研究している。
 移民の中でも、戦前と戦後でアクセントに大きな変化が見られるという。戦後世代に伝統的なアクセントがあまり残っていないのは、海外に住みながらも何らかのメディアの影響を受けているせいとも考えられると指摘する。
 当地でも九八年頃からNHK国際放送が受信できるようになり、いっきにコロニア語の使用が減り、アクセントが共通化したとの話も聞く。それ以前の調査であれば、だいぶ別の結果になったかもしれない。
 日本語学校などからも共通語の普及が進むのだろうが、方言を残す最後の砦は、おそらく県人会活動ではないだろうか。(裕)