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9市200キロの旅の楽しみ=開拓者達の足跡を辿ろう=チエテ川沿いの町探索で

ニッケイ新聞 2009年9月19日付け

 バンデイランテス―彼らの進む所に町々が発展していった、ブラジルの歴史初期の開拓者達だ。そこでサンパウロ州では、チエテ川周辺のバンデイランテス達の開拓跡地を辿りつつ、各地の史跡や文化を楽しむ企画が生まれた。
 一七日付エスタード紙によれば、サンタ―ナ・デ・パラナイバからチエテまでの「バンデイランテスの足跡巡り」は、約二〇〇キロの旅。歴史好きな人や、地方の料理やイベントを楽しみたい人にうってつけの企画は、週末に一つずつなど、楽しみ方も色々だ。
 九つの町々を簡単に紹介するなら、サンパウロ市から四二キロのサンタ―ナ・デ・パラナイバは、一五八〇年設立の町。セルトンを目指して旅立った人々もおり、カーザ・ド・アニャングエラやノッサ・セニョーラ・デ・サンタ―ナ教会など、州が保存指定した一七世紀~二〇世紀建立の歴史的建造物が多い。
 サンパウロ市から六一キロのピラポーラ・ド・ボン・ジェズスは、一七二五年設立でイエズス会の旧教化村の一つ。宗教儀式で使う品の博物館もある、サンバの町だ。
 サンパウロ市から四八キロのアラサリグアマは一六四八年設立。一九世紀前半に金や銀の生産地として栄え、金鉱跡や開拓者の像などもある。
 サンパウロ市から六二キロのサンロッケでは、サントアントニオ農園やカーザ・バンデイランンチスタなどが見所。
 サンパウロ市から八三キロのカブレウヴァは、セーラ・ド・ジャピーで知られるエコ探検ツアーの町。滝や散歩道、釣堀と、名産のピンガで知られる。
 サンパウロ市から一〇一キロのイツーは、共和制を生んだ町といわれ、多くの教会や博物館、巨大な手工芸品でも知られる町だ。
 サンパウロ市から一〇四キロのサウトは、グアラニ族保護区。チエテ川記念館や氷河期の名残を残す環境・地質公園もある。
 サンパウロ市から一一七キロのポルト・フェリースは、先住民奴隷を求める旅の港として発展。バンデイランテス探検隊記念像や博物館などが有名だ。
 サンパウロ市から一五四キロのチエテは一七世紀末に作られ、チエテ川とソロカバ川が潤す豊穣な土地に恵まれて発展した。ここにも開拓者の像や金鉱跡がある。