容器未回収で罰金＝大手４社異議申し立て敗訴

ニッケイ新聞　２００９年９月１５日付け

　サンパウロ市環境課は八月末、コカ・コーラやＡｍＢｅｖ、ペトロブラス、シェルの四社に対し容器の五〇％以上回収を義務づけた市の環境保護令一三三一六／二〇〇二号不履行で、各社に二十五万レアルの罰金を科したと十四日付けヴァロール紙が報じた。
　市側は、義務不履行についての釈明期間を十五日間与えた上での処置と説明。化粧品のＡｖｏｎやコルゲートは、三十日の執行猶予を求めた。
　環境保護令は二〇〇二年五月、最初一年間に生産に使った容器の五〇％を回収。二年目は七五％を回収。三年目は九〇％を回収と制定。企業各社は、実効不可能な法令であるとして抗議。
　回収人が拾い集める容器は現在、七％に過ぎない。同令によれば昨年五月から今年五月、七五％の回収義務があった。同令が制定されたとき、各社は上訴。しかし、市の権利が認められた。
　有害物質の容器回収は必要だが、輸入品の容器も混在する現在、同令は欠陥法だという意見がある。容器の回収組合は未登録で、税法も未整備。回収が機能するためには構造的な問題から取り組むべきという意見だ。