ニッケイ新聞 2009年9月12日付け
フランス政府は十日、国連安保決議一七三七号に抵触するとして、ベネズエラ政府がイラン政府へ核情報の交換をしないよう通告と十一日付けエスタード紙が報じた。
ベネズエラのチャベス大統領が五日、イランを訪問し、同国にも核開発の権利があると声明を発表した。またイラン政府の支援で、ベネズエラに核開発地域を設けることを明らかにした。
仏紙「ル・フィガロ」によれば、ベネズエラがイランを戦略同盟国と位置付けし、両国が核開発の情報交換をしていると報じた。ベネズエラに核都市を建設するプロジェクトがあり、信頼に足る平和利用目的を持たない濃縮ウラン保管を、サルコジ仏大統領は懸念しているという。
在テヘランのベネズエラ大使は、ベネズエラ・イラン両国に核協力協定はないが、将来締結の可能性はあると発言。イランのハメネイ評議会委員長はチャベス大統領に「世界は転換期にあり、列強からの独立前線を協同で築く」ことを打診したという。