ニッケイ新聞 2009年9月5日付け
日本人のブラジル移住に道を開き、『ブラジル移民の父』と呼ばれる高知県高岡郡佐川町出身の水野龍(1859~1951年)の三男、龍三郎さん(78)=パラナ州クリチーバ市在住=がこのほど高知県を訪れ、県庁に尾崎正直知事を表敬訪問した。
龍三郎さんと龍三郎さんの娘、レジアネさん(31)=静岡県掛川市在住=らは同町で開かれる龍の生誕百五十年記念行事に招かれた。
龍三郎さんは一九九七年から二年間、静岡県で働いたことがあるが、高知を訪れるのは初めて。
「昨年の『ブラジル日本移民百周年』を機にたくさんの人と知り合い、皆さんのおかげで父の出身地に来られた。父も喜んでいると思う」と龍三郎さんが話すと、知事は昨年六月のブラジル訪問で龍の墓参りをした時のことを述懐。「苦労の後に地位を築いた日系人や県人を見た。(一歩を踏み出した)水野を知って高知の偉人の一人と気付かされた」と話した。(高知新聞提供)