ニッケイ新聞 2009年9月2日付け
沖縄県人ブラジル移民百周年記念事業としてジアデマの沖縄文化センターで建設が進められてきた移民資料館の建物落成式が、五日午前十一時から同所で挙行される。実行委員会の松堂忠顕委員長(県人会第二副会長)、高安宏治さん(同第四副会長)が案内に来社した。
母県から二千万円、県内市町村から一千万円、さらに沖縄ブラジル協会の西原篤一氏(在那覇ブラジル名誉領事)が中心となって集めた一千万円の協力を受けて進められている同事業。落成式には母県から西原氏が慶祝に訪れる。
式典ではまた、昨年の県人移民百周年で金武町から贈られた記念石碑と、会の記念事業として建設した夫婦像「万国津梁の民」の除幕式も行なわれる。会場では沖縄太鼓の披露もあり、軽食も用意される。参加無料。
このたび落成する資料館は半円型の一階建ての建物。屋根掛けも終わって外装工事はほぼ終了しており、落成式後、内部の展示を進めていく考えだ。
展示品としては、移民が使用した道具や資料のほか、県人・県系人の名前のデータベースも設置する計画。また、あわせて位牌を安置する場を設けることも検討しているという。
松堂さん、高安さんは「今のうちに集められるものを集めておきたい。県人会へ連絡してもらえれば取りにうかがいます」と話し、会員に対し展示品、資料の提供を呼びかけた。
また、落成式前日の四日午後六時から県人会館(トマス・デ・リマ街72)で、西原氏の歓迎会が開催される。会費は百レアル。
問い合わせは県人会(11・3106・8823)まで。