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パラナ=ゴイオエレAPAEへ=草の根協力で13万レ

ニッケイ新聞 2009年9月1日付け

 在クリチーバ日本国総領事館は七月二十三日、ゴイオエレAPAE(障害児を持つ親と友の会、パラナ州ゴイオエレ市)との間で「聴覚医療診断センター整備計画」に対する草の根・人間の安全保障無償資金贈与契約を締結した。
 署名式には佐藤宗一総領事、同APAEのアントニオ・カルロス・セスタック理事長、協力者で地元実業家の岡本マサヒロ・ヴィセンテさんほか、パラナ州APAE連合会のジョゼ・トゥロジ会長などが出席した。
 今回の援助は、同APAEが運営するパドレ・アンシエタ特殊学校(グラジエラ・エヴァンジェリスタ校長)に通う聴覚障害児向け「聴覚医療診断センター」設置にあたり必要な機器を整備するためのもので、贈与金額は約六万七千五百米ドル。同APAEが多周波イミタンスメーター、オーディオメーター、耳音響放射検査装置、誘発反応検査装置、検査用ユニットを購入する。
 署名式で佐藤総領事は、今回の支援を通じた同市、周辺地域における聴覚分野の治療・診断環境改善に期待を表明。セスタック理事長は、同センターの設置により「地元で十分な聴覚医療診断を受けることができるようになる。患者とその家族、ならびに地元住民が受ける恩恵は計り知れない」と謝辞を述べた。
 これまで適切な聴覚医療診断が可能になる機器が不備であったため、同市の患者は市内から百二十キロ離れたカスカベル市等、遠方の大都市まで出かけることを余儀なくされていた。