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野党が倫理委を放棄=機能しない委員会は無用

ニッケイ新聞 2009年8月27日付け

 野党PSDB(民主社会党)とDEM(民主党)は二十五日、サルネイ上院議長(PMDB=民主運動党)に対する十一件の告発却下に抗議し、上院倫理委員会の議席を放棄する決定を下したことを二十六日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
 セルジオ・ゲーラPSDB党首とDEMは二十五日、上院執行部へPSDB二議席と補欠一議席、DEM三議席と補欠三議席の放棄を正式に伝えた。ゲーラ党首は、上院は政治的混乱にあり、その解決を倫理委員会に求めたが、徒労であったと述べた。
 また、同日午後、メルカダンテ上議(PT=労働者党)と野党リーダーが上院議長との会談に欠席後、夜の議場では、スプリシ上議(PT)が、倫理感を忘れて政治的配慮に走ったPMDB(民主運動党)所属の倫理委員退場と上院議長辞任を求めてレッド・カードを提示した。レッド・カードは試合中に提示するもので、終了後の提示を皮肉る上議もいた。
 PSDB党首は上院の綱紀粛正で、内部規定を設けることを提案。例えば、倫理委員会は各党の代表一人ずつで構成する。またアントニオ・C・マガリャエンス・ジュニオル上議(DEM)は倫理委員会を廃止し、憲政委員会が代替することを提案した。
 現行のシステムでは、多数派の一存で、政治倫理が自分に都合の良いように決定される。これでは、倫理委員会の役目が果たされないとDEMが抗議。倫理委員長の一存で告発を握り潰し、調査の是非審議もさせない委員長権限を剥奪する野党の考えだ。
 上院憲政委員会(CCJ)のトーレス委員長(DEM)は二十六日、倫理委員会の改革原案を協議する考えだ。九月一日に予定されている委員会で同案を審議し、力関係で決まる現行の倫理委員会の非を質すことを目指すという。倫理委員会は超党派会議とする案には、与党PTも同意している。