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東西南北

ニッケイ新聞 2009年8月27日付け

 米国とコロンビアの軍事協定のことで波風が起きたラ米各国だが、ベネズエラやエクアドルが声を荒げれば荒げるほど、コロンビア国民は内政干渉と感じ、協定を擁護するウリベ大統領の株が上昇と二十六日付エスタード紙。米国からはペルーへも麻薬撲滅などのための多額の支援が行われており、米コ協定だけが騒がれるのも不満の種だろう。一方、ホンジュラスのクーデターに絡み米国がビザ発給停止を発表したことにも、中南米諸国からは手ぬるいとの声。外交関係断絶なども続く中、ホンジュラスの臨時政権はどう動く?
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 患者や元職員への性的暴行などで告発、逮捕されたサンパウロ市のロージェル・アブデウマッシ医師は、人身保護令適用拒否でトレメンベーの監獄に。逮捕後も被害者の告発が続いている同事件では、国連の婦人問題関連機関が、告発に踏み切った女性達の勇気を称えると共に、被害者への連帯を表明した。人工受胎の一人者として世界に名を馳せた同医師だけに、医の倫理と共に人の倫理が問われた事件に世界も注目。
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 リオ市の男性がバーラ・ダ・チジュッカのレストラン立入り禁止に。レストランで働く妻がレストランの主人と恋愛関係になっていると思い込んで、職場に押しかけ、従業員等への暴行や器物損壊に及んだ男性で、他の客にも危害が及ぶとの裁判所判断だ。嫉妬深いと表現された男性だけの問題か、それとも…。
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 七月に続き、この時期としては異例の降水量を記録している八月。農業への影響も心配だが、二十四日に立退き作業強行のサンパウロ市カッポン・レドンドのファヴェーラ脇では、悪天候下も、行き場のない人達のキャンプ生活が続いている。