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アモリン外相=米軍介在は蟻地獄=世界の渦巻きに引き込む

ニッケイ新聞 2009年8月26日付け

 アモリン外相は二十四日、「米国コロンビア軍事協定は、南米を世界の渦に巻き込むもの。ブラジルは南米諸国に経済協力を行い、南米地域の政情安定を試みている。一方で南米に米軍が駐屯することで、南米とは無関係の問題に南米を巻き込む」と来伯中のエクアドル政府代表を前に述べたと二十五日付けフォーリャ紙が報じた。
 外部の軍事力が地域内に介在すると、従来からの問題とは無関係に、南米以外の域外問題が持ち込まれる可能性が生じるとの主張は、コロンビアと国交を断絶し、米コ軍事協定に最も批判的な国の一つであるエクアドル外相の傍らでなされた。
 強引に何かを押し込むような軍事協定に、ブラジルは譲歩も配慮もしないと外相は声明を発表した。これでは次回ウナスール(南米同盟)首脳会議が、地域の緊張緩和や対米関係の改善にならないと警告した。
 一方、エクアドル外相は、淡々とした口調でアモリン外相の心配は当たり前のことと語り、誰かを被告席に座らせる考えはないとした。コロンビアのウリベ大統領はキトー会議に欠席したが、バリローチェ会議には来るという。
 両外相は、ウリベ大統領の一堂に会して協議するとの提案には、同意している。
 一方、ウリベ大統領は、ウナスールでは、国家の安全保障とFarc(コロンビア解放前線)、ブラジルの伯仏軍事協定についても協議したいと通知した。
 ブラジルとフランスは九月七日、原子力潜水艦の建造で技術提供を受ける契約書に署名する予定で、アモリン外相は、原潜建造と軍事基地の提供は別次元の問題だと主張している。一方、ジョビン国防相は二十四日、エクアドルを訪ねた。二十五日はコロンビアを訪ね、同相の安全保障政策を提案する。