ニッケイ新聞 2009年8月20日付け
ブラジル日系老人クラブ連合会(重岡康人会長)は「第三十三回老人クラブ大会・芸能祭」を八日午前八時半から文協大講堂とサロンで開催した。約八百五十人が訪れ、様々なプログラムで一日を楽しんだ。
大会には大部一秋在聖総領事、千坂平通JICAサンパウロ支所長、坂和三郎援協副会長、与儀昭雄県連会長、吉岡黎明救済会会長、清水オリジオ・レアル銀行取締役らも出席。
老ク連でレクリエーションを担当する新しいJICAシニアボランティア・与古田徳造さんが「ヒヤミカチ生きる(エネルギッシュに生きる)」という演題で講演した。
独特のキャラクターで来場者の笑いを誘い、会場を盛り上げた与古田さん。講演では、その個性の裏に秘められた自身の生い立ちや学生時代の苦労、三十八年間沖縄で務めた中学校教員の経験を語った。
「老ク連で日々素晴らしい活動が展開していることに感動」と述べ、「私達も人生百歳。楽しく出会い、触れ合い、学び、ヒヤミカチ生きて参りましょう」と力強く呼びかけた。得意の三線も披露し、大きな拍手を受けた。
このほか、老ク連の踊り教室、健康体操教室、練功体操教室、コーラス教室の各教養教室による発表も行われた。
芸能祭では、七十演目の民謡、団舞、個舞、対舞が披露された。歌詞を間違える人がいるなど会場が和む場面も。
セーラー服と学生服を着て登場したジュンジアイー老壮睦会の平沢万里子さん(69)と渡辺とし江さん(72)の「高校三年生」の対舞は、かわいらしいと好評を呼んだ。
民謡・十勝馬唄を披露した野村康さん(83)は、「張り切って練習してきて、本番は夢中で歌った。参加することに意味があると思う」と元気に話していた。
バザーは今年も盛況。「売店は今年も例年のごとくよく売れました」と感想が聞こえた。
老ク連会員の大矢みどりさんは、煮しめを入れた自慢のお弁当五十個を用意し、全て完売した。「おいしいと喜んでもらえて嬉しい」と笑顔。一日芸能祭を楽しみ「来年は舞踊で参加しようかしら」と楽しそうに話していた。
同大会は、地方から訪れる人たちの年に一度の再会の場ともなっていたよう。あちらこちらで「元気だったー?」という賑やかな声が響いていた。
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芸能祭の結果は以下の通り。民謡A▼一位=高田香津子、二位=土田庄五郎、三位=谷口忠孝、民謡B▼一位=合田郁子、二位=芹沢三月、三位=松本としよ、個舞A▼一位=平田里子、二位=安梅マサ、三位=難波美智子、個舞B▼一位=村上京子、二位=千種百合子、三位=西田和子、団舞A▼一位=ジュンジアイー老荘睦会十五人、二位=サウーデ老壮部十五人、三位=サンパウロ鶴亀会十四人、団舞B▼一位=カンピーナス明治会八人、二位=サウーデ老壮部五人、三位=サンパウロ鶴亀会三人、ダンス▼一位=ピニェイロス親睦会老荘部十六人