ニッケイ新聞 2009年8月19日付け
十一回目の南米ツアーのため十四日着聖した歌手井上祐見さんの歓迎会が同日夜、南米ファンクラブブラジル支部世話人を務める小山昭朗さんの事務所で開かれた。マネージャーの中嶋年張さんも交え、関係者ら約三十人が訪れた。
会には文協音楽委員会の羽田宗義副委員長、木下利夫北海道協会会長、高木ラウルニッケイ新聞社長、舞台で共演した丹下セツ子さんや丹下太鼓道場のメンバーなどが出席。また、交流会(九月二日)を予定しているグァタパラから川上淳文協会長、公演(八月二十七日)を予定しているトメアスー文協から深山ナンシーさん(アマゾン入植八十周年記念式典執行準備委員)も参加した。デビューの年から応援しているスザノ市のファン四人も駆けつけた。
黒いスーツ姿で登場した祐見さんを迎え、午後七時に開会。席上小山さんは、移民百周年の折に発表した移民の心情を綴った曲『オブリガーダ笠戸丸』をNHK紅白歌合戦で歌って欲しいという願いを込めて、全伯の日系団体がNHKに手紙を書いてお願いしたことを振り返り、その協力に感謝を表した。
その後、板前姿になった小山さんが料理を振舞う中、出席者と祐見さんらとの懇親会へと移った。祐見さんは移民の心情を歌ったオリジナル曲「ソウ・ジャポネーザ」や「オブリガーダ笠戸丸」などを披露。特訓中というスペイン語語で「ベサメ・ムーチョ」も歌った。参加者に歌唱指導する場面もあり、会は和やかな雰囲気で進んだ。
川上会長は、「みんなが見守っています。歌を志した以上、夢を諦めずに」と激励した。最後に祐見さんは「ブラジルに帰ってきて、みんなに会えて元気にスタートできます。一カ月間頑張ります」と挨拶し閉会となった。