ニッケイ新聞 2009年8月6日付け
パラー州トメアスー市の「トメアスー・ニッケイ学校」の拡充工事計画に対し日本政府から草の根無償資金が供与されることが決まった。アマゾン日本人移民八十周年を記念した同事業は、トメアスー文化農業振興協会が運営する同校の教室拡充工事を行い、より多くの生徒受け入れを目指すもの。八万五千二百五十ドル(約十六万レアル)を限度とする資金供与が実施される。
北伯における最初の日本人移住地として知られるトメアスー市。ニッケイ学校は二〇〇二年に設立され、移住者子弟の教育、地域の発展を担う人材育成に貢献してきた。現在の生徒数は約百二十人。
地域住民からも高い評価を受け、同校への入学希望者は増加しつつあるという。しかし、校舎スペースの制約で生徒受け入れの拡大は難しい状況だった。
同拡充計画の実施により、生徒数の増大に加えて教育環境の向上が見込まれている。
在ベレン日本国総領事館とトメアスー文協による贈与契約署名式は、七月十八日、第六回盆踊り大会に先駆けて同協会二階小講堂で行われた。名井良三在ベレン総領事、トメアスー文協の稲田洋一副会長やトメアスー農協、トメアスー文協役員が出席した。
トメアスー文協の稲田洋一副会長は「日本文化はもちろんのこと、当地の教育に励んでまいります」と、その喜びと在ベレン総領事館への感謝を述べた。
アマゾニア十字路病院運営委員会委員長代理の松崎康昭氏の音頭で乾杯し、契約式を終了した。