ニッケイ新聞 2009年7月29日付け
コロンビア政府とスウェーデン政府は二十七日、ベネズエラへ売却したはずのスウェーデン製武器がコロンビアのFARC(コロンビア解放前線)で使用されていることで、ベネズエラのチャベス大統領に説明を求めたと二十八日付けエスタード紙が報じた。
武器は、ロケット砲AT4と対戦車砲。コロンビア政府軍が昨年七月、FARC野営地を急襲し、押収したもの。ロケット砲と対戦車砲及び弾薬は、スウェーデンがEU(欧州連合)のどこかの国へ売り、めぐり巡ってベネズエラに至ったとされる。
ベネズエラのチャベス大統領とエクアドルのコレア大統領は、FARCの影の協力者と見られている。ベネズエラのマドゥロ外相は、コロンビア政府軍こそ米軍支援のもとに冷酷無比な掃討戦争を展開と非難した。
一方、チャベス大統領らの米軍のコロンビア駐在批判に対し、コロンビア側は、米軍の南米における武力介入は麻薬戦争に限ると説明している。