ニッケイ新聞 2009年7月25日付け
亜政府の農業政策の失敗と旱魃とで同国の小麦生産が激減したことで、ウルグアイでの小麦生産者が恩恵を受けていると二十四日付けヴァロール紙が報じた。亜国からの生産者移住が増えているウルグアイは、〇八/〇九年の穀類収穫が倍増と農村協会が発表した。
ブラジルは恒常的な小麦輸入国で、〇八/〇九年は五百万トンを輸入。国内でも増産したが、伝統的な小麦生産国である亜国の減産で、他国からの輸入量が増えている。
その一つがウルグアイで、今年は五月までに四十三万トン(〇八年の同期は八万八千トン)を輸入。小麦増産を助けている亜生産者は、ブラジル人の稲作移住のアルゼンチン版だ。
ウルグアイの気候は、小麦栽培にはさほど適していないが、亜生産者は自国での栽培より、同国での栽培の方が良いという。ウルグアイには、亜国のような価格統制も輸出税もない。小麦の栽培面積急増の同国は、先物価格に期待し投資にも拍車。他に大豆移住者も多い。国内は隣国移住者による借地探しで忙しい。