ニッケイ新聞 2009年7月23日付け
アマゾナス州マナウスで二十一日、パラー州サンタレンへ向かおうとした船舶がエンジントラブルで港に引き返した後、造船所へ引き揚げる作業中、乗客一八五人を乗せたまま転覆した。故障した船の造船所への引き揚げは通常の作業だが、乗客を乗せたままというのは異例の事。子供と年配の女性各一人が死亡した他、二十二日朝の時点で四人が行方不明。接岸状態に近い中で死者が出た事も驚きだが、救命胴着も配ってないなど、船舶管理者らの責任が問われそうだ。
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南大河州で二十一日、所により時速一〇〇キロを超える突風が吹き、タクアラやトレース・コロアスなどで停電などの被害が発生した。ウルグアイとアルゼンチンの国境付近に接近したサイクロン(台風)によるものだが、二十二日昼現在、倒木や瓦が飛んだといった物的被害報告だけで、人的被害の報告はなし。二十二日に南伯に押し寄せた寒波は、二十三日から二十四日に南東伯にもやって来そうだ。
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サンパウロ州オザスコに住む銀行の女性管理職の家を二十一日朝襲った強盗は、娘と孫、使用人を人質にとり、一一時までに一〇〇万レアルを用意しなければ家族を殺すと脅した。女性は爆発物付だというベルトまで腹に巻かれた状態で銀行に着いたが、女性から連絡を受けた警備員が警察に通報。駆けつけた警官が、爆発物ではないと確認直後、別の車で連れ出されていた家族はバルエリで解放されたとの連絡も。警察は女性の勇気を称えるが、相手がプロだったことも幸いしたという。
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新型インフルエンザ患者の最新報告は一五時現在まだ出ていないが、二十一日に、サンパウロ州で六人、パラナ州で一人の同疾患による死者が確認され、死者の総数は二二人に。