ニッケイ新聞 2009年7月18日付け
十五日夜、開催された「トメアスー入植八十周年サンパウロ前夜祭」。頃末アンドレ&藤瀬圭子さんの司会コンビの掛け合いは見事だった。
三時間ほどの長丁場をテンポ良く仕切るだけではない。一世から十代〃ノンセイ〃まで二百五十人全員が分かるように、日語とポ語役に分かれて盛り上げる。コロニア特有の技だ。
式典には慣れてきた記者。司会者がバイリンガルで進める場面は珍しくないが、熟練の芸には感心した。
藤瀬さんは、十四歳で全伯民謡大会や学芸会などで司会をつとめ始め、その道半世紀以上だとか。
ポ語だけでは一世や記者のような新米は正直、退屈。かといって日語だけでは横暴。そんな思いを汲み取ってくれる司会者の存在は素直にありがたい。貴重なコロニア芸の後継者を育てて欲しいものだ。 (親)