ニッケイ新聞 2009年7月9日付け
ロウセフ官房長官は七日、経歴書の学歴の項でカンピーナス大学の修士課程と博士課程卒は詐称であることを認めたと八日付けフォーリャ紙が報じた。在籍はしたが、当時公職に就いたため論文上梓を終了することなく放置と釈明した。
学歴の項は、CNPq(科学技術審議会)が管理する資料に基づくことになっている。同長官の経歴書は二〇〇〇年に作成、当時未完の博士号を、どのような過程を経て修正し提出したのかを知らないという。
CNPqで学歴詐称が問題になったのは、肩書きによる売名行為が多いからだ。サッカーの試合中継などで知られる一アナウンサーは、国立サンパウロ大学医学部を卒業後、マサチューセッチュ工大で電子工学の修士、カリフォルニア大学で物理学博士号を取得。CNPqは、明らかに学歴詐称と見ている。
詐称学歴で企業などに売り込む者が多いと、CNPqは注意を喚起した。CNPqの裏書保障がない学歴は、詐称だと糾弾した。