ニッケイ新聞 2009年7月8日付け
カルモ公園の桜がいつ満開になるか、分かりますか?――。編集部に電話がかかってきた。突然そんなことを聞かれても、正直言って分からない。「桜祭りは八月の初めですが」と答えて、何とかお茶をにごした。
先月のガルサ、先週の国士舘、今月のスザノ、パルケ・コンチネンタル、来月のカンポスなど、各地から次々と桜の便りが届いている。今年も大勢の人が、花びらの舞う中で休日を過ごすのだろう。
そのたびに思うのが、試行錯誤を重ねながら、文字通りブラジルに桜の木を根付かせた人たちのことだ。「そんなの無理だ」と周りに言われても、一心に取組んできた人たちがいたからこそ、記者のような新来でもこのブラジルで日本のシンボルに触れることができる。
今年も桜の季節がやってきた。それを一番喜んでいるのは、桜守の人たちかもしれない。(ま)