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タボンの高校生が三重県に=来伯した知事の要請受け=全国高校文化祭でブラジル紹介

ニッケイ新聞 2009年7月3日付け

 今月末から三重県伊勢市で開催される「第三十三回全国高等学校総合文化祭」(主催=文化庁、社団法人全国高等学校文化連盟、三重県など)に、タボン・ダ・セーラ市のサンパウロ州立ジョルナリスタ・ワンディック・フレイタス学校から十六歳の生徒十六人と教師四人が参加する。南米から同祭に出席するのは初めて。今年はブラジルをはじめ中国、ラオスの高校生が招待されている。

 昨年、野呂昭彦同県知事が三重県・サンパウロ州姉妹提携三十五周年と三重県人移住九十六周年式典出席のために来伯した際、同校を訪問し、参加を要請していた。
 ブラジル代表として訪日する生徒らは、舞台でサンバの踊りや打楽器を十分間発表する。三カ月前から授業の合間に練習を重ねているほか、同市役所の日系人職員から日本語のあいさつや日本文化を学んでいるという。
 同市役所の広報によれば、生徒の一人であるレニャン・フェルナンデス・コスタさんは、「こんなチャンスをもらえてきれいな日本文化を知ることができた」と訪日前から感激した様子で、「きっと一生涯の経験になる」と目を輝かせて話していたという。
 毎年二万人の高校生が全国から集結する同祭は、演劇や合唱、吹奏楽、吟詠剣詩舞、郷土芸能、美術・工芸、書道、写真、放送、囲碁・将棋、弁論、小倉百人一首かるた、新聞、文芸、茶道など、多分野にわたる発表・展示などが行われる。今年は今月二十九日から八月二日まで。
 同祭は芸術文化活動への参加意欲を喚起、創造的な人間育成を図り、また全国的、国際的規模での生徒相互の交流・親睦を目的としている。