ニッケイ新聞 2009年7月2日付け
連立与党執行部は一日、サルネイ上院議長(PMDB=民主運動党)と上院の機構改革について議長公邸で会議、政府案を提示と同日付けテーラ・サイトが報じた。PTを代表してアロイジオ・メルカダンテ上議が、同議長に上院の抜本的改革を実行することを誓うよう要請した。それに対する同議長の反応については、明らかにされていない。同会議にはレナン・カリェイロス上議(PMDB)も参加したが、「議長が辞任せねばならない理由は、何も示されなかった」と述べた。
議会対策委員のメルカダンテ上議とイデリ・サウヴァッチ上議(PT)はサルネイ上院議長に、前事務局長が犯した不祥事を解決する具体的方策を提示した。それに対する同議長の返答を、午後開催のPT党幹部会議へ提出するはずだ。
両上議によれば、与党PTは、同議長に上院改革委員会の結成という条件つき支援を約したという。上院の権威が落ちたいま、委員会の結成は不可欠というのがPTの見方だ。PTの解決方策とは、公金のムダ使いや不透明な事務局の暗躍に関する一般国民への申し開きだとしている。
持病診断のため会議から退席したマラニョン州のロゼアナ・サルネイ知事(同議長の娘)は「上院の問題はサルネイ議長就任のはるか以前からあったことで、いま解決のために同議長を生贄にして落着する謀略だ」と記者団に語った。
サルネイ議長自身も、上院議長を継続するか否か検討中だという。議長の決断は、その是非に関らず親族と知人、関係者が同議長擁護のために結集すると、同知事は一族の団結を誇示した。
会談後、記者団の質問に応じたカリェイロ上議が「PMDBあってのPT政権であることから、上院議長はルーラ大統領が最終決断をすると期待している」と述べた。ロウセフ官房長官も会議の前日、議長を訪ねた。しかし、解決に向け何ら前進はなかった。
会談後、同議長はサルネイ派の面々と公邸に閉じこもり連絡会議を続けている。同議長に対する主な告発は、最高裁が禁じた縁故採用と不用な役職設置、時間外手当の違法支払いなど暗黙の了解。その他に孫ジョゼ・A・コルデイロの違法金融システムもある。
一方、DEM(民主党)とPSDB(民主社会党)、PDT(民主労働党)、PSOL(自由社会党)は、サルネイ上院議長が上院不祥事の調査が終わるまで一時離任を要求することで決議した。