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個人営業法が本日発効=伯銀が特別融資枠=政府がMEI基金を用意=日陰者生活に終止符か

ニッケイ新聞 2009年7月1日付け

 Sebrae(小零細企業サービス機関)は六月三十日、七月一日発効の個人営業法(MEI)該当者の調査結果を発表と同日付けインフォマネー・サイトが報じた。全伯の該当者は千九百二十万人。そのうち最大はサンパウロ州で、六百四十五都市に一八%の三百四十万人が営業している。サンパウロ市だけでは百三万六千人。地域別では三十九都市が混在する大サンパウロ市圏に百六十万人おり、サンパウロ州全体の約半分の四七%を占める。続いてカンピーナス地域の十九都市に、サンパウロ州全体の六%が集中する。三番目はサントス地域の九都市でサンパウロ州全体の四%だ。

 業種別では二八%が商業と修繕業、二六%がサービス業、一七%が建築業、一五%が加工業、四%が農業となっている。学歴は五六%が小学卒、一二%が中学卒だ。
 職種別では四〇%が商品生産とアフター・サービス、修繕、保全。二一%が販売と技術者。一五%が手間提供者。その他に専門技術者や芸能人、芸術家、技師が三〇%となっている。
 興味深いことに、二六%が社会保障院(INSS)へ年金掛け金を払っている。また所有物としては九七%がテレビを、九四%が音響機器を、九〇%が電話を、三七%がコンピューターを持っている。
 個人営業の開業手続は、インターネット(www.portaldoempreendedor.gov.br)で行う。正規に開業すると、僅かな納税で政府機関の保護が受けられるばかりでなく、えん罪などで逮捕されたとき釈明の機会が与えられる。以前のような問答無用の虐待は免れる。
 さらに経営能力があれば、銀行融資の道も開かれる。ブラジル銀行は、個人営業法適用で開業した法人に特別融資枠を設ける。先ず同銀行に法人口座を開き、自己の製品またはサービスへの融資便宜を設定する。
 労働者支援基金(FAT)や公務員財形計画(Pasep)のような個人経営者支援基金の政府プログラムに従い、製品またはサービスに対するクレジットなどの便宜を付与してもらう。
 ブラジル銀行はクレジット・カードを発行して、運転資金の金融支援も行う。このシステムを利用すると融資金は十八カ月後、月利二・〇九%で決済される。ローンは二千レアル以下。
 ブラジル銀行の手形割引は、契約書にサインするだけの簡易システム。商品の掛け買いならば、九十四日目から分割で払う。原材料の掛け買いと製品の掛売りには、ブラジル銀行の短期融資が用意されている。