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選挙地裁=マルフの出馬資格却下=フィッシャ・リンパ適用で

下院でのマルフ氏(Beto Oliveira/ Câmara dos Deputadores)

下院でのマルフ氏(Beto Oliveira/ Câmara dos Deputadores)

 サンパウロ州選挙地裁が1日、元サンパウロ市市長で現在は下院議員のパウロ・マルフ氏(進歩党:PP)の下議選出馬資格を却下したと2日付伯字紙が報じた。
 マルフ氏は市長時代に認可したアイルトン・セナ・トンネル建設で収賄罪に問われ、有罪判決を受けて上告した。サンパウロ州地裁は2013年11月に有罪判決を支持した。
 マルフ氏の出馬資格却下は、職権乱用や贈収賄などで有罪判決を受けた政治家には刑期終了から8年間、政治活動を認めないとするフィッシャ・リンパ法に基づく、サンパウロ州検察局からの告訴を受けたものだ。8月29日に始まった裁判は賛成3、反対3のまま週を越したが、1日に出馬資格却下が決まった。
 マルフ氏は1日、選挙地裁の判決を尊重すると発言しつつも、選挙高裁に上告する事と選挙高裁の判決が下るまでは選挙キャンペーンを継続する事を明言した。
 マルフ氏へのフィッシャ・リンパ法適用は2010年の下議選時にも取り沙汰されたが、この時は最高裁が同法適用は次回選挙からとの判決を下したため、出馬資格剥奪や当選取り消しといった措置を免れていた。

 なお、スイスで2日に始まった「汚職告発キャンペーン」では、汚職撲滅に向けた法改正を訴えるための映像にマルフ氏を起用。同氏には「ミスター賄賂」との不名誉な肩書きも贈られた。