ニッケイ新聞 2009年6月27日付け
南米で活動を始めて六年目、昨年の百周年で九十四回の慈善コンサートを開いた歌手中平マリ子さん。今年入植八十周年を迎えるアマゾンのトメアスー移住地で二十四日夜、その声を響かせた。二百人が来場、懐メロ、童謡など二十六曲を楽しみ、最後は「ふるさと」での合唱となったとか。入植八十周年記念祭の海谷英雄実行委員長は、「素晴らしい歌声だった。かなり盛り上がりました」と記念行事の成功に喜びの声。
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ペレイラ・バレットに七十五年すむ河村信男さん(86、神奈川)が編集部を訪れ、百周年協会がまとめたDVDに関してお小言。「映像だけで説明がない。日本から来られた国宝級の公演も誰が誰だか分からない」。確かに記録として残すには、必要なことだろう。「今からでも遅くないから、説明したものを作成して、配布してほしい」と河村さん。
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念願の会館が完成した千葉県人会。原島義弘会長によれば、女性用の四部屋が空いているとか。「地下鉄ジャバクアラ駅の目の前。環境も良いので気軽に見学にきてください」と呼びかけている。一部屋に二人が原則。寮費は一人三百レアル、一人で住む場合は五百レアルとなる。
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本紙が発行した百周年写真集『百年目の肖像』。皇室にも献上され、コロニアとの交流で感動の涙を流した小泉純一郎元首相も手に取った(本紙九面)。先日訪日、全国知事会事務局を訪れた県連の園田昭憲副会長(鹿児島)。中川浩明事務総長、厚地弘毅事務局次長との面談のさい、麻生渡会長宛に写真集を手渡した。「とても評判がよく、喜ばれていましたよ」。日本にも昨年の熱気が伝わり、嬉しい限り。