ニッケイ新聞 2009年6月25日付け
「世界コスプレ・サミット2009」(JBC出版社、テレビ愛知共催)のブラジル本選が、二十日午後六時過ぎからサンパウロ市リベルダーデの客家センターで開催され、アニメ・マンガ・ゲーム愛好者一千人(主催者発表)が全伯から集まった。マンガ「ワンピース」(集英社)のキャラクターに扮したジェラルド・セシリオ、レナン・アギアール組が優勝に輝き、八月に行われる日本での決勝戦出場へのキップを手に入れた。MTV、BAND、JBNTVなどメディア陣も駆けつけ、注目の高さをうかがわせた。
▼ ▼
出場した十四チーム二十八人は全員非日系人で、全伯十五カ所で行われた予選で勝ちあがってきたつわものたち。それぞれお気に入りの登場人物に扮して、三分間の発表でどれだけ本物に似ているかを競った。
国際交流基金聖日本文化センターの内山直明所長をはじめ、十人の審査員が厳正に採点した。
優勝したジェラルド&レナン組は、マンガに出てくる会話を、映画「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の音楽にのせて再現するという凝った内容。発表後は、立ち上がって拍手する人が出るほどの盛り上がりを見せた。
ジェラルドさんは、「今日は姉の結婚式で、大会出場のために参加できなかったけど、優勝で償えた。三カ月間、毎日この日のために練習したんだ。ブラジル代表として世界一になりたい」と興奮して感想を語った。
マンガ「アキラ」(講談社)を日本語で再現したアレッサンドラ&ペトラ組は、昨年に続き二位となり、日本への出場権を逃した。
他にも、「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」などアニメ映画をテーマにしたり、「ファイナルファンタジー」のようなゲームのキャラクターに扮して戦闘シーンを再現する組など、趣向はさまざま。原作になるべく沿うよう日本語で発表する組が半数だった。
今まで、ブラジルからは日本での世界大会に三回出場、二度チャンピオンに輝いており、世界から注目を浴びている。今回四度目の出場となるブラジル代表が、三連覇できるか期待がかかる。