日系社会ニュース
明治記念短歌大会=ブラジルから3人入選
ニッケイ新聞 2009年6月25日付け
明治神宮春の大祭、明治記念綜合短歌大会が五月六日開かれ、入選者が発表された。ブラジルから投稿した作品のうち、入選に三人、佳作に五人が選ばれた。取りまとめを行っている小池みさ子さんが先日、本紙に知らせてきた。入賞作、作者は次の通り。(敬称略)
【入選】
終の地と決めて拓きし此の地にも宅地化の波は耕地を包む 井上伊津子
混血の孫もいとしやながらへて八十二年ブラジルに住む 上岡寿美子
日本のラジオ体操ブラジルで朝毎集ふさまざまの顔 立花操
【佳作】
早朝の小鳥の声のさやかなり九十三歳吾が誕生日 上田幸音
魚一匹餌とし垂らせば四方より鰐が出てくるパンタナールの川 久保昌子
朝顔の咲くを数へて夫の声けさは窓辺に大きくひびく 真藤浩子
スペイン語で乗馬訊ねる旅人にポ語で答へる我も旅人 中野豊子
たんぽぽが雨ふる小道に咲きのこる白い頭は夢がふんわり 松村光江