ニッケイ新聞 2009年6月18日付け
画家の故間部学氏と若林和男氏の版画作品合同展が二十四日から、ジャルジン・パウリスタ区のジョー・マベ画廊(ブリガデイロ・ルイス・アントニオ通り4225)で開催される。現在進んでいる「マナブ・マベ日伯近代美術館」の整備費用支援が目的。二十三日午後七時から同画廊で開会式を行なう。若林さんと間部氏夫人のよし乃さんが案内のため訪れた。
同事業は移民百周年を記念して、サンジョアキン街の旧カンポス・サーレス校舎を改修し、日系画家の作品、講堂などを備えた美術館として整備するもの。
すでに外観の一期工事を終了、内装工事に入っているが、観光省から約束された三百五十万レアルの援助もまだ出ていないなど、資金難の状態が続いている。
両氏の版画作品だけの展示会は初めての開催。両氏の作品、各三十点ほどが出展される。よし乃さんは「これまでは大事に保管してきましたが、協力できたらと思い出展を決めました」と話す。
若林さんは「開館までにはまだ、公的・私的な支援が必要。今回の展示会で側面から手伝いができたら」と思いを語るとともに、「絵画作品と違い、版画はより多くの人に手にしてもらえる。もっといろんな方に知ってほしい」と来場を呼びかけた。
八月十五日まで開催。時間は月曜~金曜は午前十時から午後六時、土曜日は午前十時から午後三時。問い合わせは同画廊(11・3885・7140)まで。
同展は十月にリオでも開かれる予定。また、同美術館支援のため、今後も日系作家の作品による企画展を進めていく考えだという。若林さんは、「今年中に美術館の一室ででも企画展ができたら」と期待を表わした。