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海外移住と文化の交流センター=神戸=101年目のスタートに開館=移住の歴史未来に伝える

ニッケイ新聞 2009年6月4日付け

 【神戸新聞】国内で唯一残る移住事業の施設「旧神戸移住センター」(神戸市中央区山本通3)の改修工事が完了し三日、「神戸市立海外移住と文化の交流センター」として開館した。同日午後から一般公開される。午前中の記念式典では、ブラジル移民関係者ら約百五十人が施設の新たな船出を祝った。

 旧神戸移住センターは一九二八(昭和三)年、国立神戸移民収容所として設立。七一年に閉鎖されるまで、移住者が出発前に宿泊、出国手続きや語学研修などをした。九四年に建物閉鎖後、ブラジルの日系人団体などから保存要望を受け、神戸市が二〇〇七年度から再整備に着手。名称を変更し、日本在住の外国人支援や国際芸術交流の場としても活用することにした。
 式典で、ブラジル日本都道府県人会連合会の園田昭憲副会長(61)は「私も十四歳のときにここからパラグアイに渡っただけに感慨深い。移民にとってこれからの百年がスタートする年にオープンすることに大変意義がある」と祝辞を述べた。
 式典参加者らは、移住者が寝泊まりした居室を再現したコーナーや、移住体験者のインタビュー映像などを紹介する「移住ミュージアム」を見て回った。
 交流センターの入場は無料。開館は午前九時-午後十時(移住ミュージアムなど展示部門は午前十時-午後五時)。会議室などの貸し出しもある(有料)。同センターTEL078・272・2362(河尻 悟)