3日、ダッタフォーリャ、イボッピ双方の大統領選に関するアンケートの結果が発表され、マリーナ・シウヴァ氏(ブラジル社会党・PSB)の伸びが緩やかになり、ジウマ大統領(労働者党・PT)がやや盛り返す結果となった。一次投票では引き分け、決選投票でマリーナ氏の勝利との構図は変わっていないが、ジウマ氏との差は詰まった。4日付伯字紙が報じている。
イボッピではジウマ氏が盛り返し、34%から37%に支持率を上げ、一次投票で1位となった。一方、マリーナ氏も支持率を上げたが、29%から33%の上昇にとどまり、2位に甘んじた。その一方で、アエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)の支持率は19%から15%に下降した。
また、ダッタフォーリャでは、ジウマ氏が支持率をわずかにあげ、35%で一次投票で首位に立った。前回調査で21%から34%に大躍進したマリーナ氏は、前回と同じ数字で停滞した。アエシオ氏はここでも、支持率を15%から14%に下げている。
決選投票のシミュレーションでは、イボッピ、ダッタフォーリャ共にマリーナ氏がジウマ氏を上回った。前者では両者とも3%ポイントずつ支持率を上げ。48%対39%だったが、後者は48%対41%となり、50%対40%だった前回より差が縮んだ。
今回のアンケートでは、PSBの前候補だったエドゥアルド・カンポスが急死した8月13日以降、急速な勢いで支持率を伸ばしていたマリーナ氏が膠着し、2四半期連続で国内総生産(GDP)がマイナス成長を記録したと報じられたジウマ氏が、それにも関わらず上昇している。
伯字紙は、ジウマ氏が政見放送を利用して、過去に4年の任期をつとめられなかったジャニオ・クアドロス氏やフェルナンド・コーロル氏といった元大統領とマリーナ氏を比較するなど、マリーナ氏批判が効いたことを理由にあげた。ジウマ氏の政見放送に割かれる時間枠は、マリーナ氏の5倍以上の長さだ。
加えて、マリーナ氏が8月29日に政策要綱を発表した際、同姓愛婚を認める方向性の条項を急遽削除したことも影響したと見られている。
マリーナ氏は3日、ジウマ氏側の陣営による自身の攻撃に対し、02年にルーラ氏が勝利した大統領選を引き合いに出し、「あのときと同じように恐怖感を煽りたがっている」と語った。02年の選挙戦でルーラ氏は他候補から「彼が勝利すればブラジルが混乱する」といった批判を受けたが、マリーナ氏はルーラ氏が勝利の際に言った「期待が恐怖に勝つ」という言葉を引用した。
またエスタード紙は、イボッピでのジウマ氏の支持者の6割が「選挙日も変わらず票を入れる」と答えたのに対し、マリーナ氏はそれが5割だったことを指摘し、ジウマ氏に有利な状況があると分析している。
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