ニッケイ新聞 2009年5月30日付け
仏系タイヤ会社ミッチェリンがカビの侵入で廃園となった南バイア州ゴム園を従業員に分割分譲し、カビに強く生産性も高い新種の開発などに成功と二十五日付けヴァロール紙が報じた。
ゴム園は一九八一年、米系ファイアストーンから購入。同地方は湿地のためカビが繁殖し、一時はゴム増産も挫折した。
そこで、ヘクタール当たりのゴム樹五百本を四百本に減らし、カカオ九百本とバナナ九百本を混植、バナナの影でゴムの若木を育てるという方式を試験的に採用。
また、分割分譲のゴム園所有者は、新種開発を優先することが出来、クローン技術なども駆使して、これまでに三種の開発に成功している。
クローン・ゴム苗は高価になるため、クローン技術を必要としない、病気に強く生産性の高い新種の研究は続くが、新種のゴム生産は向上、混植したカカオの副収入も期待されている。