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伯は中印並み成長=インフラと人材育成に投資
ニッケイ新聞 2009年5月23日付け
ニューヨーク大学のヌリエル・ルビーニ経済学教授は二十一日、サンパウロ市で「国際経済の展望とブラジル」と題した講演を行い、経済成長率四%内外に留まるブラジルも、基幹設備と人材育成に力を入れるなら、中国やインド、ロシア並みの八%~一〇%成長を達成出来ると述べたと二十二日付けエスタード紙が報じた。
ブラジルは国民のモラルも高く天然資源にも恵まれているが、GDP(国内総生産)ではBrics諸国の半分。そのため、政府機関の構造改革と企業の固定資本強化促進が必要だという。
ブラジルの安定したマクロ経済政策は理想的であった。中央銀行にインフレ政策を一任したことも正解であった。この二つがサブプライムに手を出すことなく、ブラジルを金融危機から守った。この辺は、一九九九年の対応と異なった。
米国の場合は、不動産市場のサブプライムだけでなく信用システムをも破綻させた。それはマクロ経済政策で均衡対策に失敗し、バブルを形成させたからだ。同教授は、「均衡経済があってこその自由市場だ」という。