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デカセギ子弟教育の相談窓口=ISEC=CIATEと協力、週1回設置

ニッケイ新聞 2009年5月21日付け

 ISEC(文化教育連帯学会=吉岡黎明会長)は、金融危機で仕事を失い帰伯するデカセギ子弟の教育問題を懸念し、今月十二日から文協ビル一階CIATEの一角に相談窓口を設置した。
 毎週火曜日午前九時から正午まで、心理科医の中川郷子さんを中心としたボランティアが電話や直接来た人の相談を受け付ける。
 ISECはデカセギ子弟の教育問題に取り組むボランティア団体。現在、サンパウロ州教育局と協力して「カエルプロジェクト」を進め、全サンパウロ州にちらばる州立学校を訪問、各校の協力を得てデカセギ帰伯者子弟やその保護者、教師を集めて聞き取りをするなど、主に実態調査を行っている。
 同団体ではまた、就職相談を行うグループ・ニッケイ(島袋レダ代表)やサンパウロ日伯援護協会と支援ネットワークを構築し、連携体制を整えている。
 文協ビルに活動拠点を持つが、窓のない地下の奥まった一室。CIATE(国外就労者情報援護センター)に窓口を設置することで、互いに連携・情報交換もでき、悩みを抱える人をよりカバーできることを見込む。
 二宮正人CIATE理事長は、「今のところは週に一度だが、それでは間に合わないだろう」と話し、ボランティアを集め時間を増やすとして、帰国子女支援に協力していく考えを見せている。
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 【ISEC相談窓口】▼時間=毎週火曜日午前九時から正午まで。▼場所=CIATE(サンジョアキン街381文協ビル一階)。▼電話=11・3203・1916。▼メール=projetokaeru@isec.org.br ▼サイト=www.isec.org.br