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サンパウロ市東部で住民の暴動=青年と母逮捕がきっかけで=マルジナルも一時は封鎖

ニッケイ新聞 2009年5月15日付け

 サンパウロ市東部のファヴェーラ・チクアチーラで十三日午後、住民による暴動が起こり、マルジナル・ド・チエテも一時封鎖される騒ぎとなった。
 十四日付伯字紙によると、同日一六時半頃、同地区パトロール中の警官が、三人の青年を麻薬取引の現行犯として逮捕しようとしたのが発端。青年達が警察車両に押し込められる様子に気付いた住民が、車を取り囲み、逮捕を阻止しようとした事で、騒ぎが拡大した。
 逮捕阻止を試みた住民の中には一九歳の青年の母親もおり、他の二人は逃げたものの、青年と母親が警察に連行された。
 地域住民は、罪もない青年と母親を逮捕し、母親や現場を撮影しようとした女性二人への暴行もあったとして憤慨。暴徒化した若者ら約一五〇人が一八時頃、ファヴェーラ脇のバス通りにタイヤでバリケードを築いた。
 最初に被害にあったのは連結バスで、乗客が降車するのを待ち、火が放たれた。その後も、マイクロバスと小型トラックが焼かれた他、エスタード紙は乗用車一台も焼かれたと報じている。
 マイクロバス運転手や乗客によると、暴徒達はガソリンを詰めた瓶や銃を手に接近。全員降車を確かめると車体下に発砲し、放火したという。
 この暴動では、バスなどの炎上で過熱した変圧器が爆発し、一帯が停電。被害車両から漏れて流れる燃料に引火し、近くのガソリンスタンドもあわや爆発かという場面まであった。また、派遣された警官隊が現場近くのマルジナル・ド・チエテを封鎖したため、交通の混乱や渋滞も生じた。
 この混乱で、投石を受けた警官二人と、暴徒に脅されてのバス降車時に転倒した女性客一人が軽傷を負った他、同女性客に向かって投げ渡された生後一一カ月の女児が頭蓋骨骨折で入院中だ。
 同地区住民の中には、今回逮捕の青年は麻薬密売者ではないと、抗議行動を正当化する人もいる一方、警察は、青年は逮捕時にコカインや大麻などを所持しており、逮捕は正当と弁明している。
 混乱に乗じ、バス乗客や渋滞に巻き込まれた車の人からの金品強奪という便乗事件まで起きたため、地域への警官駐留と暴動参加の住民割り出しが十四日も続いている。

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