ニッケイ新聞 2009年5月8日付け
一九五九年十二月にサントスに入港した「第五回あるぜんちな丸」の同船者会を実施するにあたり、準備のための話し合いが六月九日午前十時より、リベルダーデの岩手県人会館(トマス・ゴンザガ街95番1階)で開かれる。同船者の紺野辰喜さん(福島)、鶴我博文さん敬子さん夫妻(福岡)が本紙を訪れ参加を呼びかけた。
あるぜんちな丸の同船会は渡伯二十五周年に開催されて以来。今年は五十周年の節目にあたる。前回は五十~六十人が集まりシュラスコで懇親会を催したという。
紺野さんらによると、同船は八百数十名を乗せて、五九年十一月五日に横浜港を出港、十二月八日にサントス港に入港した。
船内からは太平洋を泳ぐ鯨が塩を吹き上げるのがみえ、運動会、赤道祭などを実施し、不安と期待が入り乱れた気持ちでのサントス入港だったという。
移住して五十年。一度は日本の土地を踏みたいと思いながら、夢を叶えることが出来ずブラジルに眠った同船者もいる。今回の同船者会では、そうした物故者たちの慰霊ミサを同時に行いたいとしている。
そのほかにも、バスでサントスの倉庫街や上陸記念碑なども見学に赴く考えだ。正式な日程は六月九日の会合で正式に決定する。
問い合わせは電話11・4790・4040(紺野さん)、11・4796・1814(鶴我さん)まで。