ニッケイ新聞 2009年5月6日付け
二~三日のサンパウロ市のヴィラーダ・クルツラウは、連休と重なり、予想の三五〇万人を上回る四〇〇万人の人出となった。地下鉄レプブリカ駅が工事のため閉鎖されて混乱も生じたが、各人が音楽や劇などを思い思いに楽しんだようだ。ただ、楽しんだ後はゴミの投げ捨てという光景は恥ずかしいの一言。ゴミ管理を委託された業者の問題でもあるが、モラルを欠いた文化企画では、南米一の大都市の名が泣きそうだ。
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四月二十九日のマラニョン州に続き、ピアウイ州も三十日に大雨に伴う水害で非常事態宣言。テレジーナ市など一六市で警戒宣言発令他、幹線道路寸断で二三市が孤立状態に陥っている。サンフランシスコ水力発電所のダム決壊を防ぐために水門を開いたことも、下流のテレジーナ市の被害を大きくした。五日にはルーラ大統領がマラニョン、ピアウイ両州を視察して市長らと話し合ったが、アマゾナス州、パラー州でも雨による被害が拡大している。アマゾンでは一週間に一〇日雨が降るともいうが…。
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国内有数の観光名所であるペルナンブコ州フェルナンド・デ・ノロニャ島では、一人当りの炭酸ガス排出量は全国平均の二五倍の年五〇トンで、米国の二〇・一四トンも大きく上回ると三日付フォーリャ紙。海水浄化装置などを動かす電力はディーゼル発電で、自動車も多用という島では、飲料水不足、ゴミ処理問題なども深刻だ。雨水も含む水の再利用や、太陽光や風力による発電への転換、ガイドの教育なども課題だという。
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知事裁可待ちのサンパウロ州の閉鎖空間での禁煙令の罰則が決まった。罰金額は当初予想より減額されたが、四度目の違反は三〇日間の営業停止とか。